2015-12-13 風船の詩 淘汰と排他を繰り返して、僕は土が嫌いだった。 琥珀色の嘘に騙されて、今日も推理と料理の区別がつかない。 無花果の花は実の中で咲くんだって。 回転する帚を眺める猫の瞳は硝子で出来ている。 この国家では、どこにでも柱が立っているね。 まるで柱の種子でも蒔いたみたいに。 午前中、鮮やかな配色のビル群。 流れ星の死骸。 食べられた深淵は、どうやら左だけだった。 宇宙船の心臓が、どこまでも運動を続けていた。 もがけばもがくほど沈んでいくのなら、 解答はきっと底にある。